おばあちゃん先生、子ども見守る 老人会が「教室」


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宿題や課題に励む児童を見守る新城春さん(中央)と老人会の有志ら=9日、名護市の幸喜公民館

 【名護】おばあちゃんが先生に-。夏休みの子どもたちを地域で育もうと、名護市幸喜区(佐々木成子区長)で地元老人会の有志による「見守り教室」が開かれている。教室開校日は地域の児童15人前後が出席し、集まったお年寄りと触れ合いながら一緒に机を囲んでいる。

 教室は大城静枝さん(66)が企画した。火曜日以外の平日の午前中約2時間、公民館で実施しており、地域のお年寄り12人が交代で児童の勉強を見守っている。大城さんは「教えることはできないけど、見ることはできる。30分勉強して、5分休み。遊びながらやってるよ」と笑顔で語る。
 9日は新城春さん(91)、宮城美代さん(84)、大城澄子さん(64)らが“先生”を務めた。最高齢の新城さんは「今は一人暮らしだから、子どもたちと話してとても楽しい」と顔をほころばせた。
 宮城さんは「子どもたちは地域の宝。一緒に遊んでパワーをもらっているよ」と喜んだ。
 児童は瀬喜田小学校に通う1~6年生で、この日は児童15人が出席した。高学年生は漢字や計算ドリルなど各自の宿題や課題に自主的に励む。低学年生はお年寄りと一緒に本を読んだり、地図を書いたりして自由に学んだ。5年生の比嘉乙葉さん(11)は「おばあちゃんたちは優しくて、楽しい」と笑顔で語った。