米比政府 米軍駐留拡大、協議へ


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【米ワシントン9日=島袋良太本紙特派員】米政府はフィリピンでの米軍のローテーション(巡回)駐留拡大に向け、近くフィリピン政府と正式協議を始める。AP通信が8日報じた。駐留を拡大する部隊は海兵隊が有力視されており、グアムをはじめとする在沖海兵隊の国外移転計画にも影響する可能性がある。

 米軍は中国の東シナ海や南シナ海での海洋活動の拡大、中国や北朝鮮のミサイル技術の向上、沖縄の過重負担に対する県民の反発などを背景に、アジア太平洋地域で「地理的により分散し、運用面でより抗堪(こうたん)性があり、政治的に持続可能な」配備体制を築く方針。今回の米比交渉もその一環とみられる。
 在沖海兵隊の移転事業は2012年の日米合意見直しで当初計画のグアムだけでなくハワイ、豪州にも分散移転すると決めた。
 フィリピン憲法は、外国軍基地の受け入れには上院議員3分の2以上の賛成という高いハードルを設けている。