御利益あった? 一時雨 久米島で「雨乞い御願祭」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
君南風殿内前で水を掛け合いながら綱引きをして降雨を祈願する町民ら=11日、久米島町仲地

 【久米島】久米島町で15年ぶりとなる「雨乞い御願(うがん)祭」が11日、同町仲地の「君南風殿内(ちんべーとぅんち)」で開かれ、平良朝幸町長をはじめ町民ら約150人が降雨を祈願した。

町役場によると久米島では7月以降、雨が全く降っていなかった。雨乞いの御利益か、祈願後に一時的に雨が降った。
 君南風の嶋袋訓子さんが首里弁ヶ嶽へのお通しや雨乞い御願を行った後、雨乞い石の周囲を左回りしながら石に水を掛けた。君南風殿内前の道路で参加者が水を掛け合いながら綱引きをして、雨降りを祈った。その後、空港近くのシュケツ御嶽(うたき)とシライミ御嶽で雨乞い祈願を行った。シライミ御嶽での御願に合わせて、空港近くのハンニー崎にある寄り石でわらを燃やして雨を促した。
 シライミ御嶽での雨乞い祈願のころから雲が広がり、一時的に強い雨が降りだしたほか、上空に竜巻のような渦も見られた。
 君南風の嶋袋さんは「雨が降ったことはうれしい。引き続き雨乞いの祈りを続けたい」と話した。(中島徹也通信員)
英文へ→Prayer for rain comes true in Kumejima