内村勝ち豊作に 伊平屋村我喜屋区大綱引き


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東西に分かれて綱を引く参加者=1日、伊平屋村我喜屋区

 【伊平屋】稲の収穫と豊年を祈願する伊平屋村我喜屋区大綱引きが1日、公民館前で行われた。村内外から多くの人々が綱引きを楽しんだ。

 毎年旧暦6月25日のカシチーの日に合わせて行われる綱引きは、村内で唯一、我喜屋区にだけ残る伝統行事だ。この日早朝から、東の「兼区(ハナク)」と西の「内村」各班から刈り取ったばかりのわら束が持ち寄られ、区民総出で綱が編まれ、女綱・男綱に仕上げられた。
 夕刻、「テー」と呼ばれるたいまつがともされ、各戸点呼が行われ、両区の激しいガーエー合戦が始まると、東西の武者がハシルー(戸板)に乗って登場、勇壮な合戦が繰り広げられた。
 山内進区長の号砲を合図に一斉に綱が引かれ、ことしは内村が勝利し、豊作の年となった。
 那覇市から来島し、綱引きの相撲大会にも参戦したレイチェル・ワンダレスさんは「古式ゆかしい行事に感激した。古来の息吹を感じた」と綱引きの感動を語った。
(野甫英芳通信員)