14年度沖縄予算500億円増 政府「辺野古」説得狙い


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 【東京】内閣府は2014年度の沖縄振興関連予算について、最大3500億円程度を今月末に締め切られる概算要求に盛り込む方針を固めた。

本年度予算(3001億円)に最大で約500億円積み増す。安倍政権は米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた埋め立ての承認を仲井真弘多知事に求めており、予算を大幅に増やすことで知事の理解を得る狙いがある。
 500億円の内訳は、知事が強く求めていた那覇空港第2滑走路整備に300~400億円、沖縄科学技術大学院大学(OIST)関連予算は最大200億円程度と見込む。
 知事は7日に山本一太沖縄担当相と会談し、政府の14年度沖縄振興予算について引き続き3千億円規模とすることや、OIST予算などを求めた。第2滑走路整備は、振興予算とは別枠での経費計上を要望した。
 政府の増額方針について県幹部は「聞いていない」とした上で「普天間の移設とは別問題だ。予算は沖縄の振興に必要な経費として要求している」と強調。県の要望に沿って概算要求をすることで、移設への同意を得たいとする政府の姿勢にくぎを刺した。
 政府は8日の閣議で概算要求基準を決定した。成長戦略や防災分野などを「新しい日本のための優先課題推進枠」と位置付けており、内閣府は同枠を活用して沖縄予算を上積みしたい考えだ。