県漁連、燃油高で県に支援要請 円安響き出漁控えも


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燃油高騰に苦しむ県内漁業者への支援を高良倉吉副知事(右)に要請する県漁業協同組合連合会の国吉真孝会長=20日、県庁

 円安などによる長期的な漁船用燃油の高騰を受け、県漁業協同組合連合会の国吉真孝会長らは20日、県庁に高良倉吉副知事を訪ね、漁業者経営の支援策を講じることを要請した。

 漁船の燃料となるA重油価格は4年以上も上昇が続いている。燃料費は操業コストの約3割を占めるため、県内漁業者の経営を圧迫している。国吉会長は「出漁を控える漁業者も出始めており、県の漁業生産に影響を与えることも懸念される。支援は早ければ早いほど良い」と県に早急な支援を求めた。
 県水産公社の調べによると、8月時点の県内A重油価格は、1リットル当たり4年前の2009年6月と比べ55・6%増の84円にまで上昇。八重山地域などではさらに5~10円ほど高くなるという。
 燃油価格上昇分の補填(ほてん)策を講じている水産庁は6月、14年度末までの時限措置として現行制度を拡充。A重油価格が1リットル当たり95円を超えた場合、国が超過分の4分の3を負担すると発表した。約80円を超えた部分に対しては、現行制度通り国は半分を負担する。
 高良副知事は「県として中長期的にどのような支援ができるのか、具体的に検討している」と述べた。