バス停が変わる 文字を大きく、系統で色分け


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改修予定のバス停標識

 県内の路線バス停留所を2014年度から改修することが検討されている。バス停に雨よけのひさしやベンチを備えた上屋の設置のほか、本土の鉄道の駅名のように停留所名を標識に大きく見やすく表示する。外国人利用者にも分かりやすいように停留所の連番化も検討する。バス路線を系統ごとに色分けして見やすく工夫し、バス会社ごとにばらばらな時刻表も統一する。県は改修費用の助成も検討していく。

 バス停の改善は、県やバス会社などでつくる県公共交通活性化推進協議会が協議している。沖縄本島中南部都市圏のバス路線が複雑なため、利用者の利便性向上を目指し検討を進めている。本島内に約2千カ所ある停留所で、歩道の幅の確保なども勘案して改修内容を決める。
 増加する海外観光客の利便性を図るため多言語化も進める。外国人になじみのない地名ではなく、東京の地下鉄のようにアルファベットと数字を組み合わせて「A01」と停留所に表示することも検討している。今後、外国人に実際に見てもらい効果が確認できれば、バス会社の標識設置に県が助成することも考えている。
 車内案内の多言語化には、液晶表示で英語や中国語、韓国語などの表示について13年度に導入を検討し、14年度に実施を目指す。
 国道58号で重なるバス路線については、宜野湾市大謝名から分岐する「大謝名ライン」、宜野湾市伊佐から分岐しうるま市具志川方面などに向かう「伊佐ライン」、そのまま直進する「北谷ライン」の大きく3系統に分けて色分けする。どの方面行きのバスか、外見から感覚的に分かるよう車体にも系統の色の電光表示などを施すことも検討している。
 県交通政策課の担当者は「バスに関する県民アンケートで、最も多かった要望が定時性で、次いで多かったのが上屋の整備などバス利用環境改善や路線情報の分かりやすさだった。利用者の利便性向上につなげたい」と話した。
(滝本匠)