リウボウ、筆頭株主に 久茂地都市開発


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 百貨店経営のリウボウインダストリー(糸数剛一社長)は21日までに、パレットくもじを管理運営する那覇市出資の第三セクター、久茂地都市開発(富盛次夫社長)の株34・7%を保有し筆頭株主になった。

那覇市が保有する全株式を取得した。筆頭株主になることでデパートリウボウと合わせた一体的な施設運営に取り組み、テナント誘致や売り場改装など迅速な経営展開で百貨店の集客力向上を図る。
 リウボウインダストリーは7月18日に1億2千万円で那覇市の全2400株(保有率24・7%)を取得した。糸数社長は7月29日付で久茂地都市開発の代表取締役会長に就任した。
 糸数社長は「これで意見を主張し迅速に行動に移せる。変革が必要だった。実行力のある経営、施設の活性化につなげたい」と話した。
 全国的に百貨店は業績不振で集客力の向上が課題となっている。リウボウインダストリーは大規模な改装や人気雑貨店の誘致など客の取り込みを図るが、売り上げは伸び悩み、2010年2月期から4期連続の赤字を計上している。業績回復には主体的な施設運営でスピード感のある経営が不可欠と判断し株式取得に動いた。
 久茂地都市開発は1989年に沖縄振興開発金融公庫や県などが出資する第三セクターとして設立し、91年にパレットくもじを開業した。