貨物ハブ活用し国際クール便 ヤマト10月にも本稼働


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ヤマト運輸が試験的に運営する国際クール宅急便を活用したヤフー香港のeコマース(電子商取引)サイト

 ヤマト運輸は10月にも、那覇空港の国際航空貨物ハブ(拠点)を活用した国際クール宅急便を本格運用させる。

日本各地の生鮮品を最短で出荷の翌日にアジア地域の消費者に届ける。これに先立ち通販の楽天やヤフー香港は、eコマース(電子商取引)サイトを通して試験運用を始めている。今後はアジアでの周知に加え、日本全国からの利用促進にも努める。
 香港や国内生産者への認知拡大を狙い県は15~17日、全日本空輸(ANA)とヤマト運輸と共同で香港の「フード・エキスポ2013」にブースを設け国際クール宅急便やハブ機能をPRした。3者共同でハブ機能を海外でPRするのは初。エキスポには世界26カ国・地域から約1100の企業・団体が参加した。国内外の生産・事業者に沖縄ハブの認知を深めてもらうことで利用者を増やし、沖縄をアジアの玄関口として整備することが狙い。
 ヤマト運輸の担当者は「香港を先駆けに今後は台湾やシンガポールなどほかの拠点にも国際クール宅急便のサービスを広げていく考えだ」と話した。
 県国際物流推進課の玉城恒美課長は「全国の物量を沖縄に集めることで、将来的には食品の加工所や部品の組立工場など新たな雇用を算出することができる」と意気込んだ。