山形で伝統エイサー 宜野湾・愛知区青年会


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新庄まつりに派遣される愛知区青年会のメンバーら=9日夜、宜野湾市愛知

 【宜野湾】山形県新庄市で24から26日に開催される新庄まつりに、宜野湾市の愛知区青年会(西里龍馬会長)が派遣される。

青年エイサーを披露する予定で、旧盆道ジュネ―は終わったが、メンバーは引き続き練習に力を入れている。
 25周年を迎えた中部広域市町村圏事務組合と、山形県最上広域市町村圏事務組合との地域間交流事業の一環。西里会長は「愛知区青年会としては初めての県外派遣。誇り高く、伝統あるエイサーを披露したい」と意気込みを語った。
 愛知区青年会のエイサーは戦後の普天間飛行場建設で集落のほとんどが接収された神山と、愛知のエイサー2つが引き継がれているのが特徴だ。演舞曲「十五夜あしび」には、愛知、神山、19区と地域がたどった地名が歌詞に刻まれている。
 愛知区では1963年の行政区再編で神山と愛知が合併したが、名称をめぐり互いが譲らず仮称「19区」となった。昨年4月、49年ぶりに「愛知区」に変更され、現在は住居表示整備事業が進んでいる。
 約15年前に「十五夜あしび」を作詞した比嘉定正さん(65)は「19区エイサーを踊る青年たちの様子を歌詞にした。愛知、神山のエイサーは踊り方の特徴も演舞曲も違う」と語る。19区青年会長も務めた上里広幸愛知区自治会長は「地域がたどった歴史をエイサーの中でしっかり継承できるとうれしい」と目を細めた。
 9日に青年会のエイサー練習を見学した佐喜真淳宜野湾市長は「はつらつとした演舞を見せてきてほしい」と激励した。