高江着陸帯 オスプレイ反映を 県環境審、再評価求める


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 県環境影響評価審査会(会長・宮城邦治沖国大教授)が23日、那覇市旭町の県市町村自治会館で開かれた。米軍北部訓練場に建設中のヘリ着陸帯について、沖縄防衛局が県に提出した環境影響評価(アセスメント)の事後調査報告書を審査した。委員らはオスプレイの運用が評価されていないことなどを指摘し、再評価の必要性を強調した。

 委員の横田昌嗣琉大教授は北部訓練場でのオスプレイの訓練に触れ「現実問題として運用されているので、オスプレイを想定した影響を予測しないといけない。以前のヘリより能力も高く、それだけ(環境への)負荷もかかる」と話した。
 整備中のヘリパッドでことし1月にのり面が崩壊したことについて、委員らは「降雨などの影響」と簡潔に結論付けていることを疑問視した。
 険しい崖の近くに赤土を盛り土して造成するヘリパッドがあることに対し、工法や強度に疑問が残ることなどを指摘した。動植物への影響も評価が不十分だとした。
 審査会では住民意見の聴取もあり、ヘリパッド建設の中止を求める声が上がった。審査会は今後、事後調査報告書の審査を進め、県知事へ答申を出す。