オリオン、第三のビール香港へ スーパー200店で販売


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 オリオンビール(嘉手苅義男社長)は23日、香港最大級のスーパーマーケット「ウェルカム香港」の約200店舗で第三のビール「オリオンサザンスター350ミリリットル缶」の販売を始めたと発表した。同商品の海外販売は初めて。同社が2002年に香港への輸出を始めてから、ここ数年で現地でのビール類全体の需要が高まっており、13年度は売上目標200キロリットル達成が期待できる見込みという。

 県庁で会見した嘉手苅社長は「香港を歩けば、どこにでもオリオンの商品があるという環境をつくっていきたい」と意気込んだ。
 サザンスターは今月16日から販売を開始し、初年度(9月~14年3月)は3600ケース、約30キロリットルの売り上げを目指す。
 11年から同スーパーで販売を開始したオリオンドラフトビール350ミリリットル缶の売れ行きが好調だったことから、ウェルカム香港側からサザンスターの販売要望があった。
 現地で商品を取り扱う香港の卸問屋、海昌隆の庚耀邦社長は「香港ではドラフトが人気で、消費者のリピーター率も高い。新たな商品を提供することで売り上げ拡大が期待できる」と話した。12年度の香港での全体売り上げは、10年度に比べ約7・2倍の約150キロリットルとなった。
 サザンスター発売と併せ、ウェルカム香港でドラフト500ミリリットル缶、大瓶、小瓶も新たに販売を開始した。初年度(同)は40キロリットルの販売を目指す。
 庚社長はサザンスターについて「沖縄の青い海と空をイメージさせるようなパッケージで、新たな販路拡大につながる」と話した。
 商品の定番化に向け、県物産公社、県産業振興公社などとも連携し、現地での宣伝活動を実施した。県物産公社の上里至社長は「香港市場で県産品は確実に増えてきている。県内製造メーカーと連携を取りながら、県産品の販路をさらに拡大していきたい」と話した。

サザンスターの香港での販売開始を発表するオリオンビールの嘉手苅義男社長(右)と海昌隆の庚耀邦社長=23日、県庁