元米国務副次官補が指摘、辺野古「政治的に困難」


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ラスト・デミング氏

 【米ワシントン=島袋良太本紙特派員】米国務省日本部長や国務副次官補(東アジア・太平洋担当)などを歴任し、米軍再編交渉にも関わってきたラスト・デミング氏(71)=ジョンズ・ホプキンス大大学院非常勤教授=がこのほど、琉球新報のインタビューに応じた。

米軍普天間飛行場の移設問題について「現行案を実行することがベストだ」とした上で、沖縄の根強い反対から実現性に関しては「政治的には極めて困難だ」と指摘した。
 デミング氏は県外移設の可能性については、「日本側から具体的な提案があれば、米側は真剣に検討する」との見通しを示した。
 一方、歴史認識や領土問題などをめぐる日本と周辺国との緊張関係については「両者とも緊張を高める行動は避けるべきだ」と述べ、対立よりも共通の利益を追求すべきだと求めた。
 日本の憲法改正問題については「日本人が決めること」と表明。集団的自衛権行使の是非については、米国艦船への攻撃阻止、米領土へのミサイル攻撃阻止、平和維持活動の3分野で、行使容認が望ましいとの考えを示した。