喫煙者家庭の受動喫煙、半数が認識なし


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 八重瀬町立白川小学校の児童と保護者を対象に実施した受動喫煙に関する調査で、「家庭でたばこを吸う人がいる」と答えた保護者(39・9%)のうち、半分近くの46・5%は、子どもが受動喫煙にさらされているという認識がないことが24日までに分かった。

無煙化社会推進プロジェクト(委員長・金城幸善県総合保健協会理事長)が調べた。金城委員長は「たばこは周囲にも健康被害を及ぼす。その受動喫煙の害を親が理解していない」と問題点を指摘し「学校、家庭、地域社会全体でたばこを吸わせない運動に取り組む必要がある」と呼び掛けた。
 調査は昨年7月、受動喫煙の現状を把握しようと白川小学校の協力を得て実施し、全学年の児童482人、保護者436人が答えた。このほど開かれた県禁煙協議会で同プロジェクトの砂川大樹さんが結果を発表した。
 喫煙する保護者の中で受動喫煙に対する認識のない人(46・5%)の内訳は「(子どもが)受動喫煙を受けていない」(31・6%)と「分からない」(14・9%)だった。
 児童に対し、喫煙者が近くにいたときに場所を移るか聞いたところ「移りたいけど移れない」「移らないかもしれない」「移らない」との回答が26・5%に上った。受動喫煙を回避できない、あるいは回避しない状況があることがうかがえる。
 保護者に対し、家庭以外での子どもの受動喫煙の状況を聞いた質問では「受けている」との回答が26・8%あった。場所(複数回答)は公共施設(46・2%)が最多で、スーパー(41%)、公園(23・9%)が続いた。
 無煙化社会推進プロジェクトは、たばこを吸わない環境づくりを目的に、白川小学校や町内13自治会を対象に、たばこの害に関する講演会やパネル展などを実施してきた。(高江洲洋子)

家庭でたばこを吸う人がいますか?
「いる」と答えた保護者に聞きます。子どもが家庭で受動喫煙を受けていると思いますか?