モノレール駅前 駐輪場足りず、自転車歩道にあふれる


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駐輪場外の歩道に止めている自転車や原付バイク=7月11日午後、那覇市の沖縄都市モノレール壺川駅

 駐輪場外の歩道などに多数の自転車や原付バイクなどを駐輪している光景が、10日に開業10周年を迎えた沖縄都市モノレールの一部駅前に広がっている。駐輪場にスペースが足りないため歩道に止めざるを得ないとみられ、“需要”に“供給”が追い付いていない状況が顕著となっている。

 モノレール各駅にはバスなどの公共交通機関に乗り継ぐ利用者が24時間無料で使用できる自転車駐輪場がある。駐輪スタンドをはじめ、白線の囲いで駐輪場所を確保している。赤嶺駅にはバイク専用の駐輪場もある。
 6月から7月にかけて、ほぼ毎日、壺川駅前の駐輪場付近には約90台の自転車が駐輪していた。スタンドは約50台分しかなく、残りの40台は歩道に駐輪していた。さらに原付バイク約40台も歩道に駐輪しており、視覚障がい者誘導ブロックの上に止めていることもあった。
 駐輪場管理者の県南部土木事務所と那覇市は、放置自転車が駐輪スペースを圧迫しているのが要因との認識を示し、今後、撤去に取り組む姿勢を示した。一方、場所の確保が難しいため、駐輪場の増設計画はないという。
 県自転車商協同組合によると、中・高校生の通学利用の増加などで県内の自転車販売台数は2003年の約3万9千台から、12年には約4万3千台と増加傾向にある。中・高校生が卒業後も、自転車に乗り続ける事例も増え、駐輪場の利用者は増加が予測されている。
 壺川市営住宅自治会の友利栄吉会長(70)は「壺川駅前は手が付けられない状況だ。奥武山公園でイベントがある場合、多くの人が壺川駅を利用する。マナーの問題もあると思うが、何とかしてほしい」と話した。(大嶺雅俊)