国体九州ブロック大会 ボクシングで県勢3階級制覇


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 国民体育大会第33回九州ブロック大会最終日は25日、福岡県で行い、ボクシングで県勢は少年バンタム級の新崎修平(美来工科高)、成年フライ級の東江勇太(平成国際大)、同ライトウエルター級の金城大明(東洋大)が優勝し、少年ライト級の仲里周磨(中部商高)は準優勝となった。

弓道の成年男子は沖縄が1位でブロックを突破した。ラグビーとバレーボールは、いずれも本国体の出場権を獲得できなかった。県勢は11競技で17の本大会代表権を獲得した。

<成年フライ>東江/攻め姿勢最後まで
 成年フライ級の東江勇太(平成国際大)は最後まで攻めの姿勢を崩さなかった。
 決勝で対戦した井手上(長崎)とは以前から交流があり、「ものすごく強いと知っていた」。力のある相手に対して劣勢にならないように、立ち上がりから攻めのボクシングを展開した。「ロープ際に追い込むのがうまい」という相手を足でかわし、先にパンチを繰り出して優位に立った。1回でダウンを奪い、「このまま行けば勝てる」と確信した。
 「沖縄で両親が応援してくれたので絶対に勝とうと思った」と優勝を喜び、「本国体でも1位を取る」と誓った。

<少年バンタム>新崎/序盤の劣勢を逆転
 少年バンタム級の新崎修平(美来工科高)は気持ちを切り替えて序盤の劣勢をはねのけた。
 1回は相手に接近戦を仕掛けられ、自分の得意な距離を取れずに苦しんだ。1回の終了後に金城眞吉監督から「落ち着いて自分のボクシングをやれば勝てる」と声を掛けられ、「気持ちを切り替えることができた」。2回以降は接近戦に持ち込もうとする相手を得意の左ストレートで寄せ付けず、自分のボクシングを貫いて勝利をつかんだ。
 今大会は、けがで出場を見送った上原大尊(沖水)に代わってリングに立っており、「大尊君の分まで勝利できたことがうれしい」と喜びも2倍だ。

<成年Lウエルター>金城/疲れはねのけ頂点
 成年ライトウエルター級の金城大明(東洋大)は疲れをはねのけて勝利をつかんだ。
 連戦に「1年ぶり」という計量が加わり、準決勝には肩を痛めるアクシデントにも見舞われた。「体が疲れていたので手数を出すとばててしまう」と思い、効果的なパンチを要所で確実に決めることを心掛けた。試合では落ち着くことができ、「無駄な動きを減らせた」。相手がフェイントに引っかかり、序盤は思い描いた通りの試合となった。
 しかし「ばててしまった」という3回に打ち込まれて「負ける」と覚悟した。勝利をつかみ、「もう一度、体を鍛えて体力をつけたい」と話した。