「察度王」業績を1冊に 下地さん「若い世代も知って」


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『ねたての黄金察度王』を出版した下地昭榮さん(左から3番目)=宜野湾市役所

 【宜野湾】宜野湾市イガルーシマ文化財ガイドの会や、同市立博物館友の会で市内の歴史文化の普及活動に取り組んでいる下地昭榮(あきよし)さん(75)がこのほど、郷土の英雄として知られる察度王についてまとめた『ねたての黄金察度王』を出版した。

 文化財ガイドとして市内を歩き回っている経験も踏まえ、豊富な写真資料や文献に基づいて羽衣伝説や察度王の業績が丁寧にまとめられている。
 当時の宜野湾にとどまらず、周辺地域との関係や政治的背景などについても触れている。下地さんは「繁栄の開拓者でもある察度王のことを若い世代にも知ってもらい、国際社会に羽ばたいてほしい」と本に込めた思いを語った。
 本の出版を受け、佐喜真淳市長は「子どもたちにもわかりやすい作りになっており感謝したい」と述べた。
 玉城勝秀教育長も「郷土の歴史に誇りを持てる子どもを育てることは市教委の大きな目標でもあり喜んでいる」と語った。
 著書は市内の小中学校12校や市民図書館、博物館などに贈呈される。