美ら沖縄北(中学の部)初V 全日本女子軟式野球九州


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九州初制覇を果たした美ら沖縄ナイン=26日、那覇空港

 第3回全日本女子軟式野球九州大会が25日まで熊本県であり、県代表の「美(ちゅ)ら沖縄」が中学生の部で初優勝を飾った。

結成3年目で悲願を達成したナインは26日夜、那覇空港に凱旋(がいせん)、詰め掛けた父母らと喜びを分かち合った。
 美ら沖縄は、女子が野球を続けられる環境を整えたいと、2011年7月から活動している。16人でスタートしたチームには現在、中学生を中心に小学生や高校生も含め50人近くが所属。選手は県内各地から集まり、北部、中部、南部と持ち回りで行う毎週月曜日の練習で汗を流す。
 九州大会には美ら沖縄から小学生の部に1チーム、中学生の部に2チームが出場。このうち、北部のメンバーを中心とした「美ら沖縄北」が9チームで争う中学生の部を制した。ヤマ場は3連覇を狙う福岡選抜との準決勝。二回に9連打で一挙7点を奪って逆転し、13―1で圧勝した。長崎選抜との決勝は、同点に追い付いた直後の四回、1死満塁とした場面で惜しくも荒天で中止となり、両者優勝に。単独Vではなかったが、大城博敬監督は「元気があって素晴らしい戦いぶりだった」とたたえた。
 普段はテニスやハンドボール、ソフトボールなどそれぞれ部活動に励む選手たち。「野球が好き」という気持ちが大舞台で実を結んだ。空港で歓迎を受けた久志女織主将(久志3年)は「一丸となって楽しくプレーできた。1、2年生には来年も優勝を目指してほしい」とあいさつした。
 「女子が野球をする環境がどんどん広がるのを期待したい」と代表の仲本裕樹さん。捕手として勝利に貢献した仲間姫(金武3年)は「優勝したことがまだ信じられない」といい、「野球は楽しい。女子でやる人がもっと増えてほしい」と笑顔をみせた。