【東京】内閣府は27日、2013年度当初予算比で407億円増となる総額3408億円の2014年度沖縄振興予算案の概算要求を自民党内閣部会(山谷えり子部会長)に示した。
仲井真弘多知事が求めていた那覇空港第2滑走路整備費には170億円増の300億円を計上。沖縄科学技術大学院大学の研究充実などの費用には95億円増の198億円を盛り込んだ。
14年度予算案が確定する年末に向けて財務省が今後精査するため、要求額の全額が認められるかは不透明だが、安倍政権として振興予算を大幅に増やす沖縄配慮の姿勢を見せることで、米軍普天間飛行場の県内移設に向けた仲井真知事の理解を得たい思惑がある。
使途の自由度を高めた一括交付金は、ソフト事業の沖縄振興特別推進交付金には本年度同額の803億円、ハード事業の沖縄振興公共投資交付金は58億円増の868億円を計上した。
第2滑走路整備費は県の要望通り工期を5年10カ月に短縮する前提で計上。総額は1980億円で、うち国負担が1900億円。13年度予算で130億円を計上しており、残り1770億円を工期で割った分の300億円を計上した。
知事は滑走路整備費を振興予算と別枠で計上するよう求めていたが、内閣府は「奄美や小笠原と同様に振興予算の枠内で計上」と説明。本年度並みの3千億円規模の予算本体に上積みしたことを挙げ「予算額でみれば『別枠』という要望に沿っている」とした。