キングス、新シーズンへ始動 「団結力」がテーマ


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 プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングスが28日、2013―14シーズンに向けて本格的に始動した。

宜野湾市内で会見した木村達郎球団代表は「団結力がチームのテーマだ」と語り、全ての選手が一丸となって新シーズンを戦うことを強調した。新チームの主将には金城茂之が選ばれた。宜野湾勤労者体育センターで行われた練習にはアンソニー・マクヘンリーやジェフ・ニュートン、小菅直人など主力選手が参加し、守備や攻撃の確認などに汗を流した。
 キングスは昨シーズン、42勝10敗のリーグ最高勝利数で西地区の1位となったが、プレーオフ準決勝で京都に敗れてリーグ優勝を逃した。新シーズンは2007年からアシスタントコーチを務めてきた伊佐勉氏がヘッドコーチとしてチームを率い、狩俣昌也、スクーティー・ランダル、新城真司、キブエ・トリムが新戦力として加わった。
 木村代表は昨シーズンのプレーオフを振り返り、「チーム一丸となって戦わなければいけないと再認識した」と説明。「今年はチームディフェンス、チームオフェンスが鍵になる。みんなで守って速攻に持ち込むチームの原点に戻る」と展望を描いた。伊佐氏は「目指すのは去年成し遂げられなかった頂点に立つこと」と決意を語り、「今日からチーム一丸となって、団結の力を信じて一人一人が努力して戦う」と意気込んだ。
 キングスは9月7、8日に宜野湾市立体育館で岩手ビッグブルズと、同25、26日に県立武道館で韓国リーグKBLの高揚オリオンズとプレシーズンゲームを戦う。開幕戦は10月4日に大分県立総合体育館で大分ヒートデビルズと行う。ホーム開幕戦は同12日に沖縄市体育館で東京サンレーヴスと行う。

◆「最高の結果出す」/新主将の金城が抱負
 琉球ゴールデンキングスのbjリーグ参戦当初から中心選手としてチームを支え続けた金城茂之が、新主将として新たなシーズンを迎える。
 最下位に沈んだ2007―08年シーズン、2度のリーグ優勝、プレーオフで涙をのんだ昨シーズンなど、キングスの歴史とともに多くの経験を積んできた。けがで試合に出られない苦しい時期も乗り越え、キングスにとって欠かせない選手に成長した。「少しでもチームのためにできることを探して、チームとしても最高の結果を出す」。大役に緊張の色をにじませながら、しっかりとした口調で目標を掲げた。
 木村達郎球団代表は「コートに立つ選手だけでなく、けがでベンチには入れない選手の気持ちまで分かっている」と金城の経験がチームのプラスになることを期待する。
 選手、スタッフ全員の話し合いで金城が主将に選ばれたことに触れ、「チーム全員で支える主将が誕生した。これが団結のキングスにふさわしい」と強調した。
 金城は「キングスはいい伝統を築いているチームで、その主将は遠い存在だった」と引き締まった表情を見せ、「チームをプラスに導けるようにチームメートと話し合い、一緒にやっていきたい」と力を込めた。

2013―14シーズンに向けて練習に熱を入れる琉球ゴールデンキングスの選手ら=28日、宜野湾勤労者体育センター
新主将として来シーズンに向けた決意を語る金城茂之=28日、宜野湾市