「かんなタラソ」かりゆし運営へ 宜野座村、管理者に指定


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 ホテル経営のかりゆしグループ(平良朝敬CEO=最高経営責任者)が宜野座村の「かんなタラソ沖縄」の指定管理者に内定したことが29日までに分かった。

同施設を運営する第三セクター、てんぷす宜野座振興公社(爪生玲社長)が9月末までに解散し、同グループが運営を引き継ぐ。老朽化している施設の修繕や改装、従業員採用などの作業が整い次第、早ければ10月にも「新生タラソ」が始動する。経営コスト効率化と誘客力向上を最重点項目に掲げ、2年目からの単年度黒字を目指す。
 かんなタラソ沖縄は慢性的な赤字経営で累積赤字は2億8千万円に上る。宜野座村が民間への運営委託を検討し、指定管理者を公募していた。
 指定管理者に内定したかりゆしグループは、経営コスト効率化として、経営部門をグループ全体で統括するような形を検討。人件費については適正人員を見極めた上で、パート含め現在37人いる従業員の再雇用などを判断していく。
 一方、誘客力の面では観光客を対象とした取り組みを強化するほか、スポーツツーリズムや健康増進をより前面に打ち出し、本島東海岸の観光の拠点化を図る。かりゆしグループは毎年利用者を1万人ずつ増やし5年後には14万人~15万人に拡大させる計画。施設周辺へのホテルの整備なども将来構想としている。
 宜野座村によると、村幹部や商工会長などで構成する施設指定管理選定審議会(会長・岸本宏和副村長)が26日、指定管理者を決定した。県内外から計3社の応募があり、同審議会は財政力や計画、信頼性などの総合評価が高かったかりゆしグループを選考した。村議会9月定例会の議決を持って正式決定する。指定管理期間は18年9月までの5年間。