太陽光発電 県内、住宅用が普及


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 りゅうぎん総合研究所(池端透社長)は29日、県内の太陽光発電システムの導入状況をまとめた。

5月時点で設備認定出力は23万324キロワットで、そのうち住宅用が多い10キロワット未満は1万8306キロワットあり稼働率は94・3%と全国平均の81・0%を大きく上回った。一方で10キロワット以上の認定出力数は21万2018キロワットで、その稼働率は8・4%にとどまり、そのうち1メガワット(千キロワット)以上のメガソーラーとして認定された県内の28件は5月現在まだ稼働していない。
 県内住宅への普及率は年々増加しており2012年度は前年度比1・3ポイント増の5・8%で全国平均を1・5ポイント上回った。太陽光発電協会の交付決定件数の累計は09年度比で2倍以上の1万3640件まで伸びた。
 住宅用太陽光発電の平均設置容量は県内は6・2キロワットで全国一。そのうち新築住宅は全国平均より1・0キロワット多い5・2キロワット、既存住宅への設置は1・5キロワット多い6・3キロワットだった。
 10キロワット以上の太陽光発電の稼働率は全国でも8・6%と低い。りゅうぎん総研は「太陽光パネルが市場で品薄で、土地の整備やシステム搬入に半年~1年と時間がかかり稼働できていないようだ」と分析した。
 普及率が増加している背景ついては「固定価格買い取り制度や補助金などの制度面をはじめ、ソーラーローンの拡充などの金銭面、営利を目的にしたビジネス面、エコ意識が向上した環境面がある。需要は少なくとも年内は堅調に推移すると見込まれる」と話した。