神森(女子)美東(男子)V 県中学秋季ハンド


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女子決勝。神森―港川 力強いシュートで得点を奪う神森の東江華奈=1日、八重瀬町東風平運動公園体育館(平安太一撮影)

 中学ハンドボールの八重瀬町長杯争奪第33回県中学校秋季大会最終日は1日、八重瀬町東風平運動公園体育館で行い、男子は美東が3年ぶり2度目の優勝を飾り、女子は神森が2年ぶり10度目の頂点に立った。

◆気迫の守備 1点差守る
 最後は全員で守りきった。女子決勝。試合終了まで30秒を切って、神森のリードはわずか1点だった。タイムアウトを挟み港川ボールでゲームが再開すると、神森の安村菜々乃主将は「絶対に1点も取らせない」と心に誓った。神森の各選手が声を出し合い、堅実な守りで相手のシュートミスを誘うと、直後に試合終了のブザーが鳴った。「みんなが最後に粘り強くディフェンスしたことが良かった」。安村は笑顔で試合を振り返った。
 決勝のゴールを決めたのは1年生の宮里真帆だった。22―22で迎えた後半24分17秒、右サイドでパスを受け、「絶対に決める」と気迫のこもったシュートでゴールネットを揺らした。「先輩のパスが良かった」と周囲のサポートに感謝し、「これからも自分のプレーをしてチームの役に立ちたい」とはにかんだ。
 苦しい時間もあった。後半の立ち上がりは港川の猛攻を受けた。「相手に得点されて焦ってしまった」と安村。悪い流れにのまれそうになったが、東江華奈が積極的な攻めでチームを引っ張った。
 新チームが始動して最初の大会で栄冠を手にし、安村は「これからが勝負だ」と気合を入れ直す。「気を抜かずに練習を続けなければいけない」と語る瞳には、強豪校の伝統を引き継ぐ決意がこもっていた。(平安太一)