組踊の魅力 映画で 浦添市製作「二童敵討」


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 浦添市の松本哲治市長らは4日、同市てだこホールで会見し、組踊を映画化した「シネマ組踊 二童敵討」を製作すると発表した。

映像化で観光客や修学旅行生、県民の鑑賞機会を増やし、組踊の魅力を伝えるのが狙い。プロ野球キャンプ中の2014年2月に市内で無料上映する。
 シネマ組踊はシネマ歌舞伎にヒントを得た。普段客席からは分かりにくい細かな所作など、見るべきポイントを押さえたカメラワークが特徴だ。4日に同ホールで本編が撮影された。
 映画製作は浦添市の「組踊観光・文化振興事業」の一環だ。全体の事業費は3千万円で、このうち映画製作費が600万円。映画製作のほか、9月の毎週末に国立劇場おきなわ前で芸能公演を催す「浦添市組踊まつり」などを行う。
 会見で大城直也監督は「抑制した動きに込められた演者の気持ちを感じつつ、その中にあるドラマを一般の人がエンターテインメントとして鑑賞できる作品を作りたい」と抱負を述べた。阿麻和利役の玉城流三代目家元、玉城盛義さんは「細かなカット割りで心情表現がより分かりやすくなればいい」と期待した。

シネマ組踊を撮影する出演者やスタッフら=4日、浦添市てだこホール
シネマ組踊製作を発表した浦添市の松本哲治市長(左から3人目)ら=4日、浦添市てだこホール