OIST サンゴ礁常時観測 本部町備瀬沖に機器設置


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【本部】沖縄科学技術大学院大学(OIST、ジョナサン・ドーファン学長)の御手洗哲司准教授らは6日、本部町の沖縄海洋博公園で記者会見し、同町備瀬沖合の海中にサンゴ礁の生物や環境を常時観測できる機器を設置し、定点観測を始めたと発表した。

御手洗准教授によると、リアルタイムで海中観測するシステムを設置するのは国内初で、世界でも数例のみ。サンゴの白化現象で新たな原因解明などが期待される。
 観測機器は備瀬崎の西側1キロ、水深20メートルの場所に設置した。3種類のカメラと15種類のセンサーで海中の状態を調べる。潮の流れや速さ、酸素量、海中プランクトンなどのデータを収集する。データはOISTに送られる。8月27日に設置した。
 御手洗准教授によると、沖縄周辺海域はサンゴ礁生態系の北限で、定点観測することにより世界に例のない重要な情報を発信することが期待されるという。御手洗准教授は「プランクトンのレベルで何が起きているかが分かれば、サンゴ白化の原因解明にもつながる」と話した。
英文へ→OIST sets up equipment to observe coral reefs in the sea off Motobu Peninsula