防衛相、オスプレイの県外への訓練移転を知事に説明


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 小野寺五典防衛相は7日来県し、那覇市内のホテルで仲井真弘多知事と会談した。就任後4度目の来県となった小野寺防衛相は、米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの訓練を高知、滋賀の両県で実施することを説明し、「沖縄の負担軽減のための訓練移転について努力していきたい」と述べた。

一方、仲井真知事は県外への訓練移転を評価しつつも「オスプレイに対する県民の不安は払拭(ふっしょく)されていない」と指摘し、配備に反対する立場をあらためて強調した。
 会談は約20分間で、冒頭あいさつのみ公開された。仲井真知事によると、普天間飛行場の返還・移設問題について言及はなかった。
 会談後の会見で小野寺防衛相は、オスプレイの訓練移転について「沖縄の負担軽減につながる第一歩と思っている」と述べた。米ネバダ州で起きたオスプレイ「墜落」事故については「詳細が分かり次第しっかりとお伝えしたい」と述べるにとどめた。
 一方、仲井真知事は「配備の見直し、分散くらいはしっかりとやってもらいたい」と述べ、オスプレイ部隊の分散配置を重ねて要望した。
 小野寺防衛相は同日、有害物質を含むドラム缶が見つかった沖縄市のサッカー場や本島中部の認可外保育所などを視察したほか、在沖米軍幹部らと会食した。
 防衛省によると、米軍とはグアム移転計画のマスタープラン(基本計画)の早期策定を目指す方針で一致した。同日夜には仲井真知事と会食したほか、名護市の辺野古、豊原、久志の3区長らと懇談した。