本村、女子ハンマー県高新 県高校秋季陸上


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女子ハンマー投げ 5投目、雄たけびを上げながらハンマーの行方を見つめる本村夏鈴(那覇西)=7日、県総合運動公園陸上競技場(金良孝矢撮影)

 陸上の第28回県高校対校秋季大会第1日は7日、県総合運動公園陸上競技場であり、女子ハンマー投げの本村夏鈴(那覇西)が55メートル18で県高校記録と大会記録を更新し、優勝を飾った。男子110メートル障害の崎本和誠(同)は、14秒99の大会新記録をマークし頂点に立った。

◆本村、迫る日高新 あと1メートル
 女子ハンマー投げは“多良間島の星”本村夏鈴が県高校新記録の55メートル18をマーク、日本高校記録にもあと約1メートルと迫った。
 序盤から52メートルを超える好記録を連発したが、大会記録には及ばない。3投目に入る直前、大会記録保持者でもある山城美貴コーチから試技に入る際のフォームを指摘されるとすぐに修正し、大会記録を塗り替えた。
 そこからは「心に余裕ができた」。5投目は雄たけびを上げながら腕を振り切ると、青空に高々と上がったハンマーは県高校新記録となった。
 中3で砲丸投げの県記録を樹立。陸上の名門那覇西高で山城コーチと出会ってからは面白いように記録が伸びたが、同時に周囲の期待も膨らんだ。重圧の中で「試合が楽しめなくなった」と、伸び悩んだ。
 「今回は1年以上ぶりに試合が楽しめた」と、満面の笑みを浮かべた新女王は、全国総体が終わった直後に那覇西の先輩・知念春乃(九共大-日本体育施設)を頼って大学の練習に参加し、自信を付けたそうだ。
 「やっと投げられた」と喜びを隠せない本村は「高校生のうちに(日本高校記録を3メートル以上上回る)60メートルを成功させたい」と、別次元の世界でさらなる高みを目指している。(仲本文子)

※注:崎本和誠の「崎」は、「大」が「立」の下の横棒なし