コラソン、開幕惜敗 ハンドボール日本リーグ


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琉球コラソン―トヨタ車体 後半、守備を振り切ってシュートを狙う名嘉真吾=8日、愛知県知立市福祉体育館(大城周子撮影)

 日本ハンドボールリーグ(JHL)第2週第2日は8日、愛知県で男女3試合を行った。琉球コラソンは知立市福祉体育館でトヨタ車体と今季初戦を行い、28―32で敗れた。

コラソンは前半は守備が機能し、14―15で折り返したが、後半は相手のパワーとスピードに対応が遅れるなどして逆転はならなかった。次戦は21日、石川県の小松総合体育館で湧永製薬と戦う。

トヨタ車体(1勝)
32―28(15―14,17―14)
琉球コラソン(1敗)

 【評】昨季2位のトヨタ車体が終盤に地力をみせ、食い下がる琉球コラソンを退けた。コラソンは前半、守備でリズムを作り、1点差で折り返した。しかし、後半は速攻で攻め込まれて一時7点差までリードを広げられると、ゴール前に6人が並ぶ相手守備に対して得点を量産することはできなかった。(大城周子)

◆内容は悪くない 次は確実に取る
 東長濱秀吉監督の話 けが人がいる今のチームとすればよくやったかなと思う。悪い内容ではなかった。前半はディフェンスがはまっていたし、しぶといプレーも見られた。次の2連戦は確実に取りにいく。

◆昨季2位に4点差/強敵に肉迫、上昇に光
 開幕戦を勝利で飾れなかった琉球コラソン。シュートの精度、守備の連係という課題も残した。ただ、厳しい台所事情の中で、昨季2位の強豪を苦しめたのは収穫といっていいだろう。
 前半は「守備がはまった」(東長濱秀吉監督)と、理想通りロースコアの展開に持ち込んだ。足を使う変則的な守備で相手のコースを限定させてペースを乱し、攻めては落ち着いたボール回しからポストプレーなどで得点。中盤には相手の連続退場で4人対7人という数的優位も作り出した。
 けがで主力の欠場が相次ぎ、主将の水野裕紀も肩の脱臼で出場は難しい。実質11人で戦うコラソンに対し相手は16人。後半は、守備の戻りが遅くなった隙を、スタミナで上回る相手に突かれ、速攻やカットインを許して万事休した。
 過去一度も勝ったことのない相手に、初白星はまたもお預け。だが、普段サイドを担う名嘉真吾がセンターバックとして攻守でいい働きを見せ、連基徳や榎本貴康も最後まで執念あふれるプレーが光った。指揮官も「最悪の状況でこれだけできた。メンバーが戻ってくれば面白いハンドができる」と表情は明るい。
 長丁場のリーグ戦。下地はできていることは示した。「メンバーがそろうまでプレーオフ進出の可能性は何とかつないでいたい」と名嘉。榎本も「勝ちきれなかったのは弱さ。人数は言い訳にできない」とさらなるレベルアップを誓った。(大城周子)