街歩きの魅力 同時発信 南部4市3町、沖縄市など中北部


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「チャンプルー博覧会」と「なんぶぜんぶ博覧会」の同時開催に向けて話し合う実行委員会のメンバーら=5日、沖縄市のミュージックタウン音市場

【沖縄】隠れた地域の魅力を掘り起こし、新たな観光資源を発信してきた本島中北部の「チャンプルー博覧会」(チャンパク)と、南部市町村の「なんぶぜんぶ博覧会」が12月14日から2月末まで同時に開催することになった。

街歩きで地域の魅力に触れることができるプログラムをそろえ、冬場の沖縄観光の楽しさをアピールする。
「チャンプルー博覧会」は、沖縄市などを中心に地域の文化や娯楽、自然、食など地域資源を体験する長期イベントとして2011年に始まった。「なんぶぜんぶ博覧会」は昨年10月に初開催し、南部4市3町の伝統や文化を生かした105の体験プログラムを実施した。
両方の博覧会とも、観光客減少で活気が失われた地域の活性化に向け、2001年に大分県別府市で開かれた「温泉泊覧会」(オンパク)の手法を生かし、それぞれの実行委員会が沖縄の魅力再発見と発信に取り組んでいる。
両イベントの相乗効果や財政面の利点などを考え、両実行委は同時開催に向けて調整を進めてきた。昨年11月には街並み散策などの着地型観光商品開発などを支援する沖縄まちまーい協議会が発足するなど、街歩きを軸とした観光活性化の機運が高まっており、同時開催で冬場の沖縄観光の誘客を図る。
5日、沖縄市のミュージックタウン音市場内で、同実行委員会に参加する観光協会のメンバーや行政関係者が話し合った。糸満市観光協会の上仲誠一事務局長が「どちらの博覧会も起源はオンパク。交流しながら、街歩きで新たな資源を創出しよう」と呼び掛けた。今後、両博覧会共通のガイドブックの作製や街歩きプログラムの提案などを進めていく。