沖縄県、長寿復活で推進本部 2040年に全国一奪還


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 沖縄県は9日、都道府県別の平均寿命で女性が首位から3位に後退したことを受け、健康づくりに関する施策を総合的に推進する「健康長寿おきなわ復活推進本部」(本部長・仲井真弘多知事)を発足させた。

県庁内の部局を横断した組織で、福祉保健、企画、知事公室、商工労働、農水などの9部と教育庁で構成する。各部の連携で施策の効果を上げ「日本一の長寿県復活」を目指す。平均寿命の都道府県順位を2040年に男女とも1位とする長期的な目標を設定した。

 この日、県庁で開かれた本部会議の初会合で仲井真知事は「各部が担当者という気概を持ってほしい。健康長寿党の党勢を拡大する気持ちで長寿県復活に取り組みたい」と意気込みを語った。

 推進本部は当面、月1回の会合を開く予定。平均寿命の首位奪還に向け、40年までに各世代の死亡率を毎年1%ずつ減らす目標も掲げている。次年度から始める県健康増進計画「健康長寿復活10カ年プラン」に協議内容を反映させるほか、プランの推進も手掛ける。

 道路や公園などでの歩道整備や公共交通の利用拡大、県産食材活用の促進、食生活改善推進員の活動支援など健康づくりに関する各部の既存事業を出し合い、連携することによって相乗効果が生まれる施策を考えるほか、新規事業も検討する。
 厚労省が2月に公表した「2010年都道府県別生命表(平均寿命)」で、沖縄は、男性が前回5年前の25位から30位、女性が首位から3位に後退したため「健康長寿県の復活」が課題となっている。