差別学び共生へ 名護で人権フォーラム


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自身の体験から人権の大切さを語る金城幸子さん(左端)と孫の金城光彩さん(左から2人目)ら=7日、名護市民会館大ホール

 【名護】人権フォーラム2013in名護(名護市、NPO法人HIV人権ネットワークなど主催)が7日、名護市民会館で開かれた。市内外から児童生徒や家族連れら約500人が来場した。

プレゼンテーションや演劇を通し、ハンセン病やエイズなどの人権問題について理解を深め、人々が共生する社会の大切さを学んだ。
 プレゼンテーションでは、琉球大学1年の金城光彩さんと、いずれも名護商工高3年の伊波夏姫さん、伊波実姫さん、上間ゆりあさん、長嶺英佳さん、下地春花さんの6人がハンセン病の差別の歴史について説明し、「悪い連鎖を切るために勉強しよう」と呼び掛けた。
 光彩さんは祖母がハンセン病回復者で、自身の半生をまとめた著書がある金城幸子さんの孫だと明かした。幸子さんがハンセン病の患者が受けてきた差別などを語り続けることに「おばあちゃんの孫で良かった」と語った。光彩さんに促されて登壇した幸子さんは、名護市の国立療養所沖縄愛楽園について「自分の目で見てほしい。療養所の人は大変な過去を背負っている」と訴えた。
 その後、演劇「光の扉を開けて」が行われ、HIVに感染して打ちひしがれる高校生がハンセン病回復者と出会い、心を動かされる物語を名護市の生徒や学生、出身者らが熱演した。