5人の足並みが揃ったダンスも新鮮
大学生のアカペラ・サークルから始まった、男性5人組ボーカルグループ。現在のメンバーで1994年にメジャー・デビューし、今年19周年を迎えた。収録されているのは、今年3月の東京国際フォーラム公演で、『ミモザ』『ひとり』『永遠に』などなじみのあるヒット曲も聞ける。
お揃い衣装は派手な金色のジャケットのスーツ。全員が交代でボーカルを取るあいだ、他のメンバーはコーラスで支える。楽器がなくても、アカペラで成立する。意外だったのが、おもに腕の動きと身体の回転で表現する、5人の足並みが揃ったダンス。アクロバティックさはないが、こんなダンスも時には新鮮。曲間には冗舌な語りもある。
ボーカルグループと聞くと思い浮かぶのが「ジャクソン5」だ。楽器を弾きながらステップを踏み、そしてリード・ボーカルのマイケル・ジャクソンのあの高音の歌声が大きな魅力だった。楽器のサウンドに頼らない、声のみで勝負する音楽の可能性を思った。
(キューン・6800円)=小西樹里
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小西樹里のプロフィル
こにし・じゅり 1977年生まれ。米東海岸で高校・大学時代を過ごす。雑誌編集を経て、2006年よりフリー。音楽、本、映画、演劇、写真、ラジオなど文化系を守備範囲とする一方、国際政治論/動静ウオッチャーでもある。
(共同通信)
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