米軍機飛行に「遺憾」 県内9大学長、中止訴え


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
声明文を発表する(左から)山里勝己名桜大学副学長、大城肇琉球大学学長、中原俊明沖縄キリスト教学院大学・同短期大学学長=12日、西原町の琉球大学

 県内大学の敷地や隣接地上空での米軍機の飛行中止を求め、県内9大学の学長は12日、「米軍ヘリコプター(HH―60)の墜落事故に対する沖縄県内大学長声明」を発表した。

大城肇琉球大学学長、中原俊明沖縄キリスト教学院大学・同短期大学学長、山里勝己名桜大学副学長は同日、西原町の琉球大で会見し、米軍機が大学上空を飛行する状況は「文明の国際基準の観点から許されない」と訴えた。9大学の学長が連名で声明を発表するのは、2004年の米軍ヘリ沖国大墜落事故後以来、2度目。声明文は日米両政府や関係機関に送付する。
 声明に名を連ねたのは琉球大、名桜大、県立看護大、県立芸術大、沖縄国際大、沖縄大、沖縄キリスト教学院大・同短期大、沖縄女子短期大の学長8人。
 声明では「大学キャンパス上空の米軍機飛来の騒音などにより、学生への授業、研究活動および学生生活などに支障を来す状況が生じていることは誠に遺憾の極みだ」とし、米軍機の飛行中止を要請している。
 中原沖縄キリスト教学院大・同短期大学長は「大学は静かさの中で教育し学問をする。それが阻害されている」と述べた。山里名桜大副学長は「沖縄の大学の上空は軍用機のクロスロードになっている。国際基準ではあり得ない」と訴えた。
英文へ→University presidents in Okinawa denounce military aircraft flying over campus grounds