沖縄高専創立10周年シンポ 産学官の連携拡大で議論


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シンポジウム「高専発、未来創造」で沖縄高専の将来像について議論を深めるパネリストら=12日夕、名護市民会館中ホール

 【名護】名護市の国立沖縄工業高等専門学校(沖縄高専)の創立10周年を記念し、沖縄高専と産学官連携の可能性を探るシンポジウム「高専発、未来創造」(主催・沖縄高専、琉球新報社)が12日、名護市民会館で開かれた。

基調講演した伊東繁校長は「産業界、行政、沖縄高専が連携し、沖縄の発展のために汗を流していく次の10年にしたい」と展望を描いた。
 高専関係者や事業者、市民らが集まり、活発な討議に聞き入った。
 伊東校長は講演で、2004年度に1期生が入学した沖縄高専について「沖縄の産業界の強い希望だった」と設立の経緯を説明した上で、これまで県内企業に就職する卒業生が「1割程度」と課題を挙げた。今後は共同研究など地域や地元企業との連携をさらに深め、「北部地域の知の拠点として人材育成と社会貢献に尽力したい」と目標を掲げた。
 パネル討議は、稲嶺進市長と沖縄高専地域連携推進センター長の伊東昌章教授、県情報産業協会の仲里朝勝会長、勝山シークヮーサーの山川良勝社長が行政、高専、企業の立場から高専の在り方や人材活用、産学官連携について意見を交わした。企業と高専をつなぐ「橋渡し役」の設置、人材交流の実施などを提言した。
 シンポジウムは琉球新報創刊120年事業の一環として開かれた。

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◆沖縄高専創立10周年シンポ 基調講演

◆沖縄高専創立10周年シンポ 「高専発、未来創造」