下地島空港 活用に本腰 県、18日から誘致活動


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仲井真弘多知事(右から2人目)に下地島空港の国際空港化を要請する下地敏彦宮古島市長(左から2人目)ら=2012年3月、県庁

 利用の少なさが長年の課題となっている宮古島市の民間機パイロット訓練空港、下地島空港の利用増大を図るため、空港を管理する県は18日から県内外の航空会社や研究機関の誘致活動を展開する。職員6人が3班に分かれ、県内では那覇空港を発着する航空会社に、県外では東京、名古屋、宮崎などに出向き、訓練や試験飛行での使用などを誘致する。

 県が実現可能性があると位置付ける誘致策は、(1)航空会社の訓練機受け入れ(2)研究機関や航空機メーカーの試験飛行(3)小型人口衛星発射ロケット搭載航空機の離着陸拠点(4)宇宙旅行参加者の事前訓練などの商業宇宙港利用(5)富裕層などの「プライベートジェット」の離着陸拠点―の5案となっている。
 このまま新たな利用者が決まらなければ「休港」の事態も懸念されており、県はすぐにも利用が可能な事業者を誘致したい方針。
 特に下地島と橋でつながる伊良部島が、2015年開通の伊良部大橋で宮古島と結ばれることを見据え、売り込みを加速したい考えだ。
 県の當銘健一郎土木建築部長は「陸続きか離島かというのは企業にとって決定的な判断材料。来年度前半は伊良部大橋が開通しておらず、セールスにも制約があるが、橋が架かれば可能性が広がる」と述べ、長期的な視点であらゆる誘致の可能性を模索する考えを示している。
英文へ→Okinawa to work on promoting use of Shimoji Airport in Miyako