興南(男子)那覇(女子)V 全国へ 県高校バスケ


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 第56回全沖縄高校バスケットボール選手権大会最終日は15日、県総合運動公園体育館で男女の決勝を行った。男子は興南が81―67で小禄を破り、2年ぶりの頂点に立った。女子は那覇が73―54で西原を破り、3年ぶりの優勝を飾った。

両優勝校は12月23日から東京体育館で行われる全国選抜優勝大会(ウインターカップ)への出場権を獲得した。

◆リバウンド攻守で徹底/興南
 ゴール下を制する者はゲームを制す―。攻守でリバウンドに徹した興南が昨年覇者の小禄に競り勝ち、2年ぶりのウインターカップ出場を決めた。
 「前々から相手を研究していた」と、エースの大城琢磨は振り返る。決戦の朝も相手の動画を見直し、徹底してゴール下を守ろうとチーム内で話し合った。
 それでも昨年の優勝校に苦戦を強いられた。内側の守りから速攻につなげるが、小禄も精度の高いロングシュートを連発させる。抜いて抜かれてのシーソーゲームを展開し、勝負は終盤までもつれ込んだ。
 最終クオーター、64―64からだった。ゲームキャプテンの税所寛がバスケットカウントなどで得点、比嘉崇光もリバウンドから自らリングに押し込むと、気がつけば14点差で粘る小禄を突き放した。
 2年主体のチームだが、3年全員が引退せずに残った。2年の税所は「先輩がいてくれたのは精神的にも心強かった」と、感謝を口にした。
 集大成を迎える大城は「インターハイは初戦敗退だったけど、もう一度全国に挑戦できる。次は8強以上を目指す」と、大舞台へ向けて気持ちを引き締めた。(仲本文子)

◆流れ変えた3P 第2Q一気逆転/那覇、全国8強照準
 女子決勝、那覇は出だしで西原の組織的なプレーに苦戦し、第1クオーター(1Q)3点のリードを許した。
 流れが一転したのは、2Qの19―24からだった。金城菜子、比嘉友里菜が立て続けにスリーポイントを決めると、中山美裕主将も相手守備2人を置き去りにしてシュートを決め、12連続得点で逆転に成功した。
 73―54で終了のブザーが鳴った瞬間、メンバーは喜びを爆発させた。インターハイ県予選の決勝はリーグ戦だったため得失点率で優勝したが、西原には敗れていただけに「やっと勝てた。うれしい」と、中山主将は喜びを隠せない。
 全国出場を見据え、中山は「もっと走れるチームになって、ベスト8超えを狙う」と、さらなる成長を約束した。

男子決勝 興南―小禄 第1クオーター、リング下へ素早いパスを出す興南の税所寛=15日、県総合運動公園体育館(花城太撮影)
女子決勝 那覇―西原 最終クオーター、スリーポイントシュートを決める那覇の中山美裕