「琉球舞踊、次世代へ」 新報女性サロン、嘉数さんが講演


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即興組踊の舞台を演じる国立劇場おきなわ芸術監督の嘉数道彦さん=17日、那覇市泉崎の琉球新報ホール

 第79期新報女性サロン(琉球新報社主催)第3回講座が17日、那覇市泉崎の琉球新報ホールで開かれた。

琉球舞踊の若手実演家として活躍中の嘉数道彦さん(国立劇場おきなわ芸術監督)が「受け継ぐ魂、琉球芸能のこころ」と題して舞踊を交え講演。「琉球舞踊は分かりにくいと思われがちだが、ルールなどの理解を深めることで、誰よりも沖縄の人々に琉球舞踊を楽しんでもらい、観客と一緒に次世代に伝えていきたい」と語った。
 420人が会場を訪れ、分かりやすい琉球舞踊の解説と実演を楽しんだ。
 那覇出身の嘉数さんは幼少のころから祖母に連れられ沖縄芝居をよく鑑賞したことで興味を持ち、琉球舞踊を習い始めた。講演では古典芸能の歴史を時代に沿って解説。琉球王府が中国皇帝の使者である冊封使をもてなすために作った歌舞劇の組踊は「せりふ・音楽・踊りで構成される」と説明した。
 登場人物の感情は顔に表すのではなく音響で表すことなども実演を通して紹介。「表情は控えて、思いは内に秘めて踊る」と語った。