読谷がシード撃破 県秋季高校野球第6日


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読谷―糸満 9回に仲村友希の中越え三塁打で生還する読谷の菊池航瑠(右)=16日、沖縄セルラースタジアム那覇(渡慶次哲三撮影)

 第63回県高校野球秋季大会第6日は16日、沖縄セルラースタジアム那覇などで2回戦8試合を行い、第1シードの美里工は12―2で浦添工を七回コールドゲームで圧倒した。

読谷は延長十一回に3―2でシードの糸満に競り勝った。八重山商工は3―2で沖縄工業を振り切り、離島勢で唯一3回戦に進んだ。前原は豊見城に9―5で快勝、嘉手納も八重山を9―5で破った。陽明、西原、知念も3回戦進出を決めた。大会第7日は21日、同球場などで2回戦4試合を行う。

◆読谷/打撃修正 成長の証し
 八回までわずか2安打。相手投手に抑えられていても、読谷ナインは自分たちの力を信じていた。
 2点を追う九回。先頭の菊池航瑠が左前打で出塁すると、続く仲村友希の中越え適時三塁打で1点差。4番・吉山盛龍の中犠飛で試合を振り出しに戻した。菊池は延長十一回に中堅方向へ二塁打を放ち、知花海夏太の右前打で逆転のホームを踏んだ。
 勝利の原動力になったのは修正能力の高さだった。上原健監督が「打撃の悪い癖が出た」と語る序盤は凡打が目立った。上原監督のアドバイスを受けながら打法を修正すると、徐々に鋭い打球が飛ぶようになった。菊池は「後半にかけていい当たりが出ていたし、チャンスは絶対に来ると信じていた」。
 投手陣の力投も光った。1年生エースの富田敦己は安打を許しても7回2失点で切り抜けた。「みんなから『後半に絶対に得点する』と言われたことが支えになった」と言い、先発の仕事を果たした。延長十回1死一、二塁でマウンドに立った仲宗根陽介は「気持ちを込めて投げた」。登板直後に安打を許して満塁となったが、力のある直球で後続を断った。初戦の沖水戦に続き粘り強い野球でシード校の糸満を破り、上原監督は「初戦の勢いを持って来ることができた」と納得の表情。そして「打たれても、エラーをしても崩れなくなった」と選手らの成長を実感している。(平安太一)

<16日の結果>
▽2回戦
美里工 12―2 浦添工
  (七回コールド)
前原 9―5 豊見城
嘉手納 9―5 八重山
陽明 2―1 北中城
西原 7―4 名商工
八商工 3―2 沖縄工
知念 5―4 具志川
読谷 3―2 糸満
  (延長十一回)

<21日の試合>
▽2回戦
【北谷】10時
那覇商―沖高専
コザ―石川
【セルスタ】10時
浦添商―首里東
宜野座―小禄