ポップス・カバー第2弾は腰を抜かすような絶唱
セリーヌ・ディオンにMISIA、松崎しげるに布施明…このラインナップを見た瞬間、目まいがした。演歌だけでも定評のある彼女が、まさかここまで振り切るとは!
島津亜矢のポップス・カバー、3年前の第1弾はホイットニー・ヒューストンの「アンダ~~イ」をカバーしてド肝を抜いたが、第2弾では『SWEET MEMORIES』では文字通り甘く、『かもめはかもめ』では泣き濡れて歌うなども新鮮。(所々、「ン」の音が粘るのは実力ゆえのご愛嬌。)
しかし、真骨頂はやはり麻倉未稀の『ヒーロー』(このカバーは伊藤咲子版も絶品)などで見せるフル・スロットルな歌唱の進化だ。特に『逢いたくていま』『酒と泪と男と女』『マイ・ウェイ』の3連打は、時に切なく叫び、時に声をからし、そして命を削るように絶唱する構成で、聴いた後、まさに腰を抜かしそうになった。
ダンスやトークにも、また作詞や作曲にも頼らないこの名唱から、一つの事を極める崇高さが理解できるはず。
(テイチク・3000円)=つのはず誠
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つのはず誠のプロフィル
つのはず・まこと 1968年生まれ。総合化学会社、音楽宣伝会社勤務を経て、T2U音楽研究所設立。音楽市場分析、コンピレーションCDの企画・選曲などを手がける。
(共同通信)
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