国体馬術競技に出場 東村・有銘中3年、根岸君


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馬術で国体全国大会に出場する有銘中3年の根岸道君=13日、東村の有銘小中学校

 【東】東村立有銘中学校3年の根岸道(たお)君(14)が、28日に開幕する第68回国民体育大会「スポーツ祭東京2013」に馬術競技で出場する。中学生が馬術で大会に出場するのは県内で初めて。根岸君は「怖がらずに頑張りたい」と意気込んでいる。

 根岸君の家は村内と新潟県で牧場を営んでおり、幼いころから馬と触れ合って育った。だが馬術を始めたのは国体への出場が可能になる中学3年になったことしからだ。新潟の牧場で特訓を重ね、5月にあった富山県馬術連盟主催の大会(ジュニアの部)で見事優勝した。
 根岸君は8月の国体九州ブロック大会に出場した。初めての国体出場で成績は振るわなかったが、他県で少年枠に空きが出たため、富山県の大会で好成績を収めていた根岸君に白羽の矢が立った。根岸君は「ラッキーだった」とはにかんだ。
 根岸君は少年標準障害飛越と少年ダービーに出場する。標準障害飛越は場内に設置された障害物を越えながらゴールまでのタイムを競う。ダービーは木や水たまりなど自然の状態に近い障害物を避けながらタイムを争う。大会は新潟の牧場にいる愛馬「クララアワー」と一緒に挑む。
 九州大会について「スピードにびびりすぎて馬をコントロールできなかった」と敗因を語る。失敗から学んだことは「怖がらないこと」だ。「不安に思うと失敗する。怖さを楽しさに変え、障害を真っ正面から乗り越えることでうまくいくと思う」。背筋をしゃんと伸ばし、力強く語った。(田吹遥子)