ローソン沖縄とサンエー、県産プライベートブランド発売へ


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 ローソン沖縄(古謝将之社長)とサンエー(上地哲誠社長)は20日、県内食品製造メーカー13社と共同開発した沖縄限定のローソンのプライベートブランド(PB)「ローソンセレクト」28品目を発売すると発表した。

10月8日から、県内のローソンとサンエー食品館全店で取り扱う。同種の商品より約1~2割安い価格設定とする。ローソンセレクトの地域限定販売は全国初。県内地元客に加え、観光客の購入にも期待している。
 ローソン本体は今後、同社のネット通販「スマートキッチン」や、県外店舗での沖縄フェアなど県外での取り扱いも視野に入れており、県産品の県外販路拡大の観点からも注目される。
 ローソン沖縄でのPB売上高は10年の販売開始以降、沖縄以外の全国平均売上高の1・5倍と好調を続けている。沖縄限定PB投入で全体の売上高に占める構成比を現行の3%から5%へ伸ばし、さらに将来は10%を目標にする。
 サンエーは2012年3月から、全国でも唯一スーパーとしてローソンセレクトの販売を始め、12年度のPB売り上げは目標の5億円を上回る6億円。食料品に占める割合は当初は約1%だったが将来目標は2%。今回の沖縄限定PBの導入も含めて13年度は9~10億円への伸長を目指す。
 ローソン側がPBの品質管理やノウハウを提供、サンエー側は店頭での売れ行き状況やメーカー選定についての情報提供で協力した。
 ローソン沖縄の古謝社長は「全国の商品の中で沖縄の嗜好(しこう)に合う商品を選定した。今後は客の要望や商品の動きを見ながら検討していく」と述べた。
 サンエーの上地社長は「これを機に県内メーカーの商品開発力が向上し、全国展開可能な商品が発掘できれば幸いだ。サンエーとローソンが一緒にやることでボリュームが増える。おのおのの持ち味を合わせて相乗効果を発揮するのが今回の特徴だ」と期待した。
 ローソン本部の玉塚元一取締役は「沖縄は唯一成長している市場。現在160店あるがまだ足りない。さまざまな取り組みをして沖縄にローソンありとの地位を築きたい」と述べた。
 会見に同席したメーカー各社からは「沖縄の食文化を守りたい」(土肥健一サン食品社長)「新しい消費者を開拓したい」(竹内一郎沖縄製粉社長)など期待の声が上がった。

※注:土肥健一サン食品社長の「土」は、右上に「、」

ローソン沖縄とサンエーが県内メーカーと共同開発したローソンセレクトの沖縄限定シリーズ
「ローソンセレクト」発売を発表するローソン沖縄の古謝将之社長(前列左から4人目)とサンエーの上地哲誠社長(同3人目)ら=20日、那覇市のザ・ナハテラス