ハンドボールの第48回県高校選手権大会最終日は21日、八重瀬町東風平運動公園体育館で男女の決勝までを行った。男子は興南が40―30で具志川商に勝利し、7年連続29度目の頂点に立った。女子は浦添が24―19でコザを破り、5年ぶり9度目の優勝を果たした。
◆堅守と速攻持ち味存分 女子・浦添
堅守と速攻。女子・浦添の持ち味が終盤に爆発した。コザとの対戦となった決勝は、前半から互いに得点を奪い合う接戦となった。コザが先手を取れば浦添がすぐさま追いつく。浦添がリードしても、すぐに試合をひっくり返される。両者ともに試合の主導権を握れないまま前半を終えた。
ハーフタイム、浦添の選手は「ディフェンスからしっかり守って速攻につなげよう」とチームの持ち味を見つめ直すことを確認した。後半の序盤はシーソーゲームとなったが、浦添は流れが来るのを待ち続けた。「一人一人が落ち着いていて、相手の流れになりそうな時でも我慢していた」と安里こころ主将は語る。
後半の中盤にさしかかるころ、浦添が流れをつかんだ。激しいプレッシャーで相手のシュートミスを誘い、2年の翁長鈴を中心に速攻を仕掛けた。翁長は「自分たちが1年生を引っ張って試合の流れを作ろうと思った」と振り返り、安里主将は「理想の展開だった」と手応えを感じている。
それでも課題はあった。前半は細かいミスが失点を招き、試合終了間際にはコザの猛攻を受けた。「勝てたけど、それ以上に反省すべきところがあった。今後の試合に向けて一から練習したい」。安里主将は優勝に満足せず、チームのさらなる強化を誓った。(平安太一)
◆前半から主導権、盤石の攻撃力 男子・興南、守備に反省も
新チームで初の大会に臨んだ興南が盤石の強さを見せた。具志川商との決勝は前半から試合の主導権を握り、最後まで優位に立ち続けた。
攻撃で存在感を示したのは主将の下地利輝など今年の全国総体優勝に貢献したメンバーだった。下地は攻撃の起点としてアシストで仲間を引き立て、自身も積極的にシュートを放った。黒島宣昭監督は「攻撃は安心できる」と、主力の活躍に満足げだ。
一方で、守備では具志川商の速攻を許し失点する場面があった。「ディフェンスがまだまだ。30失点は多い」と黒島監督は厳しい評価だ。下地は「相手のスピードに対して受け身になった」と反省し、「一人一人がディフェンスを強化し、堅守から攻撃につなげられるチームを目指したい」と決意した。
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