クイナ鳴き声解析 高専、宇根・蔵屋さんに環境優秀賞


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コカ・コーラ環境教育賞優秀賞の盾を贈った(左から)高橋俊夫社長と沖縄高専の宇根健一郎さん、蔵屋沙那恵さん、伊東繁校長、蔵屋英介顧問=19日、名護市辺野古の沖縄高専

 【名護】小学生から大学生までの優れた環境保全活動を対象にした第20回コカ・コーラ環境教育賞で、ヤンバルクイナの鳴き声を解析した国立沖縄工業高等専門学校(沖縄高専、伊東繁校長)の宇根健一郎さん(電子通信システム工学コース2年)と蔵屋沙那恵さん(情報通信システム工学科5年)が優秀賞(次世代支援部門)を受賞した。

19日に沖縄高専で授与式があり、沖縄コカ・コーラの高橋俊夫社長から2人に盾が贈られた。
 2人は「美らくいな」のチーム名で沖縄コカ・コーラやNPO法人どうぶつたちの病院沖縄などと連携。国頭村内3カ所の自動販売機に設置したマイクで24時間録音した音声3年分から、電算処理でヤンバルクイナの鳴き声を解析した。
 鳴き声の周波数帯がほかの生き物と違うことや車、雨の音と近いことを明らかにした。今後の生態解明や保護策への活用が期待されている。
 来春から豊橋科学技術大大学院に進学する宇根さんは「沖縄高専で学んだ技術を生かし、社会に役立つ技術を開発したい」と意気込みを語った。蔵屋さんは「この研究が途切れないよう後輩に伝えたい」と話した。
 「美らくいな」は全国155団体から15団体が選抜された北海道での最終選考会(8月)に参加。大賞は逃したものの13団体に贈られる優秀賞に選ばれた。