県高校秋季野球 知念が延長サヨナラ、4校が8強に


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
知念―読谷 延長11回、サヨナラの適時打を放つ知念の仲里亮哉=23日、沖縄セルラースタジアム那覇(桑原晶子撮影)

 第63回県高校野球秋季大会第9日は23日、沖縄セルラースタジアム那覇などで3回戦4試合を行い、第1シードの美里工は前原を猛打で圧倒し13―2の五回コールド勝ち。八重山商工は八回に決勝点を奪って西原を1―0で退けた。

嘉手納は陽明に9―0の七回コールドで快勝、知念は延長十一回、読谷に3―2でサヨナラ勝ちした。美里工は2年連続7度目、八重山商工は3年ぶり5度目、嘉手納は3年連続7度目、知念は2年ぶり15度目のベスト8入り。第10日は28日、北谷公園野球場などで3回戦の残り4試合を行う。

◆主砲・仲里 体が反応
 イメージしたのと同じ軌道でボールが迫ってくると、体が自然に反応した。延長十一回裏、2死三塁。打席には知念の主砲・仲里亮哉が立っていた。初球、低めに落ちるカーブにタイミングを合わせると打球が右中間に落ちた。「反射的に打った」。サヨナラ打で勝負を決めたヒーローは笑顔を輝かせた。
 九回の打席は同じような低めのカーブを引っかけて二ゴロとなった。「もっとすくい上げて打てばよかったな」。凡打に終わっても修正点がしっかり見えていた。十一回の打席は「頭に(カーブの)イメージが残っていた」。失敗を繰り返さず、思い描いた通りの打撃を実行した。
 2回戦でもサヨナラ打を放つ大仕事をやってのけた。それでも「バットが振れていなかった」と読谷戦に向けて打撃練習を増やした。2回戦は1安打に終わったが、読谷戦では3安打と大当たり。「練習でコツをつかんだ」と満足そうに語る。
 投手陣も踏ん張った。先発した銘苅瑞輝は6回まで無安打投球。八回に連打を浴びてマウンドを降りたが、継投した大城優吾が無死満塁のピンチを最少失点で切り抜けた。
 仲里は「みんなでいい雰囲気をつくれた」とチーム一丸で勝利したことを喜ぶ。そして「次も大事な場面で一本打って、九州大会に行きたい」と目標を掲げた。(平安太一)

<きのうの結果>
▽3回戦
美里工 13―2 前原
  (五回コールド)
嘉手納 9―0 陽明
  (七回コールド)
八商工 1―0 西原
知念 3―2 読谷
  (延長十一回)

<28日の試合>
▽3回戦
【北谷】10時
那覇商―浦添商
与勝―沖尚
【嘉手納】10時
コザ―宜野座
真和志―中部商