島唄の魅力を体現 知名塾


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島唄の魅力を伝える知名定男と“知名塾”の若手メンバーたち=13日、沖縄市民小劇場あしびなー

 知名定男を慕う“知名塾”の若手メンバーが主体となった公演「納涼 島唄あしび」が13日、沖縄市民小劇場あしびなーで開かれた。いざない役で島唄を解説し、吉田康子の三線伴奏で登場した知名が、公演では1年半ぶりに歌声を披露。多彩な出演者が島唄の魅力を体現し、現代の毛アシビで会場を沸かせた。

 知名が歌ったのは登川誠仁の「豊節」や大島保克の「イラヨイ月夜浜」など。吉田の囃子(はやし)として声を合わせた。ほかによなは徹、とぅるるんてん、堀内加奈子、島袋辰也も出演した。
 最終盤は舞台上に出演者がそろい、知名が「油断しるな」を歌う。「民謡には教訓歌もあって、登川誠仁は実際の人柄とは逆のことを歌った。それはそれで真実味がある」と語り、来場者を笑わせた。軽快な三線に乗せ、亡き師との共演を果たした知名。“引退宣言”前と同じ、55年間歌い続けた声の輝きを取り戻していることを印象付けた。最後は若い出演者たちで「ナークニー」を歌い、締めくくった。