多良間村、補助金3千万返還へ ヤギ事業で不適切執行


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【多良間】多良間村(伊良皆光夫村長)が村おこしのため国、県の補助を受けた事業に不適切な予算執行があり、約3千万円の補助金の返還を求められる見通しであることが24日、分かった。会計検査院が指摘し、返還を求める方針を村側に伝えた。

村は「予算執行の認識に不十分なところがあった」として謝罪した。同日の村議会の答弁で明らかにした。11月にも返還命令が出るという。
 村によると、問題の事業は多良間村の特産品・ヤギを活用し、村おこしを行うもので、施設を整備するハード事業とソフト事業からなる。
 このうち2005~07年に行われたソフト事業では年度をまたいで予算を執行する際に必要な繰り越し手続きを行わなかったので2600万円程度の返還が求められる見通し。
 ハード事業では整備された加工施設の中で、ハムやソーセージを作る機材が08年に購入して以降1度も使わなかったため、400万円程度の返還が求められる見込みだ。ヤギの増頭などが計画通り進まなかったことが要因という。
 伊良皆村長は「事業のやり方が基本を外れており、残念としか言いようがない」と述べ、村民の税金を使った補助金返還に「村民に対して申し訳ない。しっかり調査し再発防止に取り組む」と話した。