石垣市議会、玉津教育長に不信任を賛成多数で可決


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 【石垣】石垣市議会(伊良皆高信議長)は25日、市議会9月定例会最終本会議で市教育委員会の玉津博克教育長に対する不信任決議を賛成11、反対7の賛成多数で可決した。

19日の同議会一般質問で玉津氏が「平和教育の弊害は嫌悪感から派生する思考停止」と述べたことなどを問題視した。教育長に対する不信任決議の可決は同市議会史上初めて。玉津氏は「真摯(しんし)に受け止める」としたものの、辞任しない意向を示している。不信任決議に法的拘束力はない。
 不信任決議案は野党的立場の前津究市議が緊急動議で提出。採決は無記名投票で、野党的立場の市議7人に中立・与党的立場の市議も賛同し、賛成多数となった。
 不信任決議は「今回の玉津教育長の独断と偏見に基づく『思考停止』発言は、公正中立を堅持しなければならない立場を大きく逸脱するもので、その資質が問われている」と指摘した。
 また「玉津教育長の問題発言は今に始まったことではない」として、琉球大学教育学部との教育支援事業で、玉津氏が琉大側に特定人物を排除するよう要求したことにも触れた。
 玉津氏は議会終了後、記者団に「私も平和教育に関わってきているので、工夫、改善は絶対必要だと思っている。そういう方向を含めてやっていきたい」と述べた。