80人が国家資格合格 美里工高「部活生の講習」に効果


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
部活動と両立し、第2種電気工事士試験に合格した生徒ら=24日、美里工業高校

 【沖縄】県立美里工業高校(渡久山修校長)の生徒80人がこのほど国家資格の第2種電気工事士試験に合格した。運動系の部活動に参加する生徒を対象とした講習が奏功し、合格者数は昨年より16人増加した。

この試験で一度に80人もの合格者を出すのは初めて。学校は、生徒と教師が一体となった「文武両道」の取り組みの成果を喜んでいる。
 合格者数の内訳は1年生37人、2年生27人、3年生16人。1年生の合格者は野球部に所属している生徒が中心だった。
 美里工業高は部活動に偏りがちな学校生活を改めるため、野球部やバレー部などに所属する生徒を対象に資格取得の指導を強化している。早朝講習や放課後・夜間講習を通じて、生徒のレベルアップを図った。
 第2種電気工事士はビルや一般住宅などの屋内配線など電気工事を手掛けるのに必要で、工業高校生には難易度の高い資格とされている。
 野球部員で試験に合格した久田真輝君(15)は「多くの先輩が資格を取っており、プレッシャーもあった。合格できてうれしい」と語った。野球部主将の高江洲大夢君(17)は「朝、夜の講習はきつかった。甲子園を目指しながら、これからも資格を取得したい。両立に頑張る」と意欲を見せた。渡久山校長は「生徒を褒めながら指導したことが良かった。保護者の理解が合格者増につながった」と話している。