県、しまくとぅば読本作成へ 初の小中向け来年度配布


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 諸見里明県教育長は26日、県文化振興課と連携し、小中学生を対象とした「しまくとぅば」の読本を作成することを明らかにした。2013年度中に検討委員会を設置し、14年度中の完成、配布を目指す。

県教委がしまくとぅばの読本を作成するのは初めて。県議会9月定例会代表質問で同日、新田宜明氏(社民・護憲)へ答弁した。
 県文化振興課は検討委の経費などを9月補正予算案に計上した。検討委は学識者や県教育庁・県文化振興課の担当者らで構成する。那覇市教委がことし市内の全小中学生に配布した小冊子などを参考に内容を協議する。しまくとぅばの持つ多様性を読本にどう反映させるかも検討する。読本は朝の読書や総合的な学習の時間で活用する。
 高校生向けの教材としては、琉歌や組踊などを解説する副読本でしまくとぅばに関する項目を拡充させ、改訂版を発行する。
 県教育庁の担当者は「子どもたちに、しまくとぅばに楽しみながら親しんでほしい。お年寄りとの交流でしまくとぅばを使うきっかけにしてほしい」と期待を込めた。