63年ぶり、復活へ 南風原町本部「はーべーる踊り」


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63年ぶりの復活披露に向け十五夜あしびで上演された「はーべーる踊り」=22日夜、南風原町本部児童館

 【南風原】南風原町本部区(大城義政区長)の十五夜あしびが22日夜、本部児童館で開かれた。町指定無形文化財の獅子舞をはじめ、1950年以来上演されていない「はーべーる踊り」(3部構成)の1部が披露され、詰め掛けた区民らが多彩な演目を楽しんだ。

 敬老会に続いて開催された「十五夜あしび」では満月を眺め、遊んでいる姿の獅子舞「ウチチウガン」や「くるびんてぃ」「フィーバマチ フェーヌシマ」や琉舞、創作エイサーなど15演目が披露された。
 2年前に開催された字展で63年前に当時の村青年会主催のコンクールで披露された「はーべーる踊り」の写真が見つかり、再上演に向けて、区民らが準備を進めてきた。当時踊った4人も健在で、4人から大城清吉さん(72)、大城みゆきさん(41)に伝授され、高校生らが大城さんらの指導を受け、取り組んできた。
 「はーべーる踊り」は男女の求愛を表現しており、来年の新年会で3部構成でのお披露目が予定されている。
 踊りを披露した大城政輝さん(16)は「次回はもっと技を磨いて復活披露を成功させたい」と話した。63年前に踊りを披露した宮城築一さん(82)は「本部の伝統芸能なので、若い人に引き継いでほしい。正月までにはもっとうまくなると思う」と期待した。